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【諦めるな!】期間工は底辺じゃない!すぐそこにある正社員という輝く未来に向けて…

期間工という仕事は、正社員と同様の作業でありながら、契約形態や内容という面においては、正社員に及ばないがために、職業として「底辺」と揶揄されることがあります。
しかし、実際には期間工がいるからこそ成り立っている仕事も数多くあります。
そうした期間工の皆さんが、無期限社員である正社員になり安定した生活を過ごせるには、どうしたらいいか。
期間工から正社員になるための情報を、ここに集約しましたので、参考にしてみてください。
 

期間工から正社員になるのと高卒で正社員になるのとでは違いが出る?


製造系工場で正社員として働くには、大きく分けて二通りの方法があります。
1.期間工となり、正社員登用制度を利用して正社員になる方法
2.学校卒業後、正社員として入社する方法

では、それぞれに入社に対し、また入社後で何か違いはあるのでしょうか。

【1.期間工から正社員になった場合】
期間工から正社員になるには、まず「正社員登用試験」に合格する必要があります。

正社員となったあとは、今まで通り期間工の仕事をするのに加え、他工程を覚えるなどして習熟を図ります。
このほかには、作業に対する安全管理などの勉強会や研修が行われたりして、作業場の管理を行う立場として必要な知識を身につける機会が設けられます。
これらの頑張りに応じて、階級が上がっていきます。
一般的には、正社員登用で入社した場合、課長クラスまでいければスゴイという認識がありますから、大抵は係長クラスまでの昇級となるようです。

【2.正社員で入社した場合】
在学中などに就職活動で正社員試験を受け合格・入社した場合、大抵の企業ではいきなり現場に入れることはせず、まずは新人研修と称して、会社の規則や業務に必要な知識、初歩的な経験を一定期間に積むことになります。
研修期間や方法は会社によって異なりますが、座学で知識を得た後、実際の現場を見学して回ったり、先輩など教育係に付き添ってもらい初歩的な作業を現場で体験したりします。なかには、一定期間ある現場で作業を行い、その後別の現場で一定期間作業を行うことを繰り返し、全ての作業を経験することを研修とするところもあります。

その後、配属先が決められ、実務として作業に当たります。

高校卒業後に正社員として入社した場合は、他の期間工と同様に現場での作業を行うことから実務は始まることが多いようです。
慣れてくれば、作業者がトイレなどで持ち場から離れたり、欠勤や退社で抜けた作業場に代わりに入るなどのリリーフを務めたりします。
期間工の場合は、自分の持ち場工程だけを覚えればいいですが、正社員の場合は基本的にそれ以上の複数工程を覚えることが求められます。

これを頑張ることによって、その工程のリーダーとなったり、係長などの役職を得ることができるようになります。
一般的に高卒者の昇級は、係長クラスまでと言われているようですが、稀に係長以上の役職に昇級をされている方もいるので、自分の頑張り次第ということになるようです。


では、期間工のメリットでもある満了金などの待遇は、どうなるのでしょうか。
また、住み込み期間工から正社員になった場合、住まいはどうなるのでしょうか。

正社員の期間工の待遇や寮について


期間工にとってのメリットの一つである「満了金」などの報酬金は、正社員になるとその待遇は当然なくなります。
しかし、それに引き換えて余りある社会的信用は得られるのですから、普段からそのチャンスを逃さないよう、日々努力しておきましょう。

住環境については、住み込み期間工の場合、会社が用意していた寮に住んでいることがほとんどのはずですが、住み込み期間工から正社員になっても、そのまま住み込みで働くことができるのでしょうか。
また、期間工であれば、寮費や光熱費などについて、会社が全て負担あるいはほとんどを負担していることが多いものですが、こうした費用は正社員になった場合、何か変わるのでしょうか。
一般的な寮で、期間工と正社員の場合をそれぞれ比較してみます。

【寮】
■期間工の場合
アパートメントタイプの期間工専用寮(単身入寮のみがほとんど)
■正社員の場合
マンションタイプの社員寮(独身用、家族用あり)

【間取り】
■期間工の場合
完全個室、2DK、3DK ※2DK、3DKタイプはルームシェアでの利用
■正社員の場合
完全個室、ファミリータイプ

【寮設備】
■期間工の場合
各室に寝具、TV、エアコン、冷蔵庫あり。
トイレ、風呂を共同利用。
洗濯機、乾燥機を共同利用。
寮内に食堂あり。自炊禁止。
■正社員の場合(独身寮の場合)
TV、エアコン、冷蔵庫あり。
トイレ、風呂を共同利用。
洗濯機、乾燥機を共同利用。
寮内に食堂あり。
自室内にキッチンがある場合は、自炊可。

【待遇】
■期間工の場合
寮費無料。
光熱費無料。
インターネット開設、撤去、利用料全て自費。
車・バイク持ち込み不可。
■正社員の場合
寮費有料。
光熱費有料、ただし一部負担。
インターネット費用は利用料のみ負担。
車・バイク持ち込み可。
駐車場代無料。

期間工から正社員になった場合、通常これまで住んでいた期間工の専用寮から退寮し、社員寮へ移ることになります。
この場合、社員寮に空室がなければ、社宅を借りるか、別途部屋を借りるなりすることになります。
社宅やワンルームマンションなどで部屋を借りた場合、会社にもよりますが家賃補助などがあり、通常よりも安い金額で住むことが可能です。

社員寮に移れた場合には、寮の立地や会社の規定によっては無料となるところがありますが、大抵は1万円~5万円ほどの寮費を払うことになるようです。ただし、光熱費はかからないところがほとんどですから、期間工で寮費が有料であった場合には、それより少し払うお金が増えるだけとなるようです。

設備に関しては、期間工の寮とあまり大きな違いはありませんが、寮のタイプによっては生活家電一式が揃っているところから最低限の生活家電のみ付いているところがあり、事前に確認をしておく方が良いようです。

食事に関しては、多くの寮は期間工の寮のように食堂が併設されているようですが、なかには食堂もキッチンもないところもあるようですので、こちらも事前の確認を取っておいた方が良いでしょう。

自動車製造系の社員寮のメリットとしては、期間工では駐車場代が必要であったところでは、駐車場代を全額会社負担にしてくれるので、その分の支出が完全に抑えられる点です。
また、持ち込める車やバイクについても、就労先のメーカーのものでなくても良いので、T社に入社したけど乗っている車はM社のものという人でも、メーカーの違いを気にする必要が全くありません。

このように、期間工と正社員では寮や待遇について、このような違いがあります。
期間工にとって「正社員」は憧れですが、その憧れをどうすれば本物にできるのでしょうか。

期間社員から正社員を目指すという手も…


期間工から正社員になるためには、まずその就労先で「正社員登用制度」が設けられているかどうかが、一つの鍵となります。
その理由は、「正社員登用制度」がない会社より、この制度を設けている会社の方が、期間工から正社員になれる可能性が高いからです。
制度を設けていても、社員登用の実績が少ないもあります。
期間工から正社員を目指すのであれば、登用実績の多い会社の方が正社員になれる可能性はもっと高くなりますから、「正社員登用制度あり」で「登用実績の多い会社」を選ぶことが重要です。

通常、期間工が正社員になるには、その制度を利用した「正社員登用試験」を受け、合格することによって正社員として無期限の雇用契約を結ぶことができるようになります。

この正社員登用試験を受けることができるのは、期間工として入社した全従業員が対象となるわけではありません。
一般的には、次の2つが揃ってはじめて受験資格が得られるようになっています。
1.定められた期間を期間工として継続して働いていること
2.上司から受験の声がかかること

まず、「1.定められた期間を期間工として継続して働いていること」の定められた期間とは、会社によって異なりますが、多くは1年が経過してからとなるようです。
一部のメーカーでは、入社してから6ヵ月経過を規定にしているところもあります。

「2.上司から受験の声がかかること」というのは、一定期間期間工として働き、そのなかから正社員として会社に貢献してほしいと、上司(会社側)が認めた人に対し、「正社員試験を受けないか」と声がかかるのです。

この2点が受験資格に必須ですが、そのためには、入社直後から次の点に気を配っておきたいところです。
□日頃からの勤怠の真面目さ
□仕事の正確さ・効率化の追及
□仕事に対するやる気を見せる
□周囲とのコミュニケーションを怠らないこと

このなかでも、特に「やる気」と「周囲とのコミュニケーション」は重要視されています。
「やる気」を表すには、やはり仕事への積極性を言葉や態度で表すことです。
そのためには、
・進んでどんな作業でも行う
・自分から「他の工程も覚えたい」と掛け合う
・勉強会や研修会への参加
といったものを、どんどんすることです。

「周囲とのコミュニケーション」に関しては、上司への報告・相談・連絡はもちろんですが、職場の飲み会や職場のイベントなどに進んで参加するのも大切なことです。
こうしたコミュニケーションが重要視されているのには、次のような理由があります。
・仕事はチームワークで成り立っているため
・安全性の追及によるもの
・現場を円滑に動かすため
・いずれは、リーダーなど管理の任を担う立場になるため
・上司や部下、スタッフなどと円満な関係を築くため  など。

にコミュニケーションに関しては、正社員になってからも非常に重要な役割を果たします。
期間工から正社員になることを考えるのであれば、面倒だなと感じても目先の欲より先のことを考えた行動を取る方が賢い選択になりますので、余程人とコミュニケーションを取るのが嫌というのでない限り、進んでコミュニケーションを取るようにした方がいいでしょう。


期間工から正社員になるには、日頃から勤怠・勤務態度・コミュニケーションを積み重ねることで、そのチャンスが得られます。

しかし、期間工から正社員になるには難しいという声も聞かれます。
その理由には、どんなものがあるのでしょうか。

やっぱり難しい?期間工からはなかなか正社員になれない?


インターネットでリサーチしてみると、期間工から正社員になれる確率は、メーカーにもよりますが多くは数%程度という狭き門となっているようです。
これだけ聞くと、やっぱり正社員にはなれないのでは?と思ってしまいそうですが、実際はどうなのでしょうか?

正社員登用制度のある会社の情報から、その傾向を見てみましょう。
まず、正社員登用制度のある企業を紹介しておきましょう。
・トヨタ
・スバル
・マツダ
・デンソー
・アイシン など

では、それぞれの正社員登用実績と傾向を見てみましょう。
【トヨタの場合】

2014年度には90人を登用
2015年度には387人を登用
引用元:勝ち組期間工ブログ
2016年度 正社員登用実績377名
引用元:Man to Man株式会社


一時期正社員登用が見送られていた時期があったようですが、ここ2年ほどの間は370名以上の期間工が正社員となっていますが、輸出入での為替などの影響から、今後は登用数が減少するのでは?ともささやかれているようです。

【スバルの場合】

15年2月1日までに、社員登用実績580名
16年2月1日までに、社員登用実績682名
引用元:トヨタ期間工のブログ2016
2016年8月現在で736名
引用元:株式会社SUBARU


累計実績からみて、2015年から2016年までの間で102名が正社員登用されています。2016年では2月から8月までの半年間で52名が正社員登用されていることから、2017年2月1日までには同数程度の期間工が正社員になれると予想されます。

【マツダの場合】

正社員登用制度あり
641名
(過去5年間実績)
引用元:期間工.jp


マツダも正社員登用制度があるようですが、年間の実績数が不明なため、一年あたりでどれくらいの期間工が正社員になっているか、詳細が不明です。
ただ、過去5年間の実績数を単純に一年あたりで割ると、約100名が正社員登用されていると考えられます。

【デンソーの場合】

2008年度は443名(2007年度452名)を正社員に登用しました。なお、同年度の期間社員数は5,689名です
2009年度は229名(2008年度443名)を正社員に登用しました。なお、 同年度の期間社員数は3 ,509名です
2010年度は 49名(2009年度229名)を正社員に登用しました。なお、同年度の期間社員数は2 ,666名です
2011 年度は? 67名(2010年度:49名)を正社員に登用しました。なお、2011年度末時点の期間社員在籍数は 3,350 名です
2012年度は 83名(2011年度:67名)を正社員に登用しました。なお、2012年度末時点の期間社員在籍数は4,350名です
引用元:勝ち組期間工のブログ


期間工からの正社員登用実績の詳細情報を出しているのが、唯一デンソーだけでした。
ただし、2013年度以降の情報が提供されていないため、最近の情報は不明です。

【アイシンの場合】

220名/2012年度
240名/2013年度
450名/2014年度
679名/2015年度
引用元:Man to Man株式会社


期間工の中でも、正社員登用実績が多いと言われているのがアイシンです。
大手自動車メーカーの部品を製造している自動車部品メーカーですが、「期間工から正社員を目指すならアイシンへ行け」と言われるほど、正社員登用にはとても力を入れている会社です。

期間工を定期的に採用している大手自動車メーカーである「ホンダ」は、正社員登用制度はあるようです。
しかし、実績数を公表していないため、確実な数字は不明です。
ホンダ期間工の経験者によると、100人受験して2~3人合格する程度ということですから、ホンダで期間工から正社員になるのはかなり難しいといえます。


では、こうした実績を踏まえて、期間工から正社員になりやすい会社はどこなのか、次の項目で紹介します。

期間工から正社員になりやすい会社


正社員登用制度がある会社は多いですが、そのなかでも登用実績がある会社を選ぶことは、期間工から正社員になるためにはとても大切なポイントです。
ここでは、そうした実績もありつつ、加えて正社員になりやすい会社をピックアップしてみました。

■スバル
大手自動車メーカーの中では、比較的正社員になりやすいと言われています。

応募条件
・35歳以下
・勤怠・健康状態良好
・業務上優れた能力を発揮している事
・会社の方針に積極的に協力できる事
・上司からの要推薦
引用元:底辺期間工のリアル~40代スバル期間従業員の足跡ブログ~


上司からの推薦は必要ですが、期間工で入社後早めに上司に正社員になりたいという希望を伝えておくと、他の工程など仕事を覚えさせてもらえるようです。
また、飲み会や会社のイベントに積極的に参加をして、他部署を含めた上司に顔を売るというのも、上司から推薦をもらうためのポイントになるようです。

■デンソー
期間工の総人数は不明ですが、2016年の正社員登用枠は140名でした。
正社員登用試験は、3月と9月の年2回行われています。
応募条件
・上司からの要推薦
・複数工程を覚えていること

応募条件ではありませんが、合格しやすい年代としては30代前半までで、多くは32歳くらいまでとして、デンソー期間工には知られているようです。
また、過去実績ですが、中卒者でも期間工から正社員登用された人がいたということですので、筆記試験対策を万全にしておけば、筆記試験で不合格となることはないはずです。

ポイントとしては、期間工から正社員になった社員に話を聞いておくのも、面接対策を立てるうえで重要となるようです。

■アイシン
自動車製造系では、正社員登用の規模が最大級のメーカーです。
2016年の話では、毎月登用試験が行われており、300人以上は正社員になっていたということです。
また、アイシンでは期間工としては高齢とみられる40代であっても正社員になれるというで、年齢的に他のメーカーで正社員になれないと気づいた人がアイシンに流れてくるということもあるようです。
それから、派遣で期間工に来た人は、年代に関係なく受験資格がないため注意が必要です。
アイシンで正社員登用試験を受けるには、上司からの推薦が必要です。
〔推薦をもらうための5つのポイント〕
・他の誰よりも懸命に働くこと
・ミスをしないこと
・メモを取り、積極的に仕事を覚えること
・社員、期間工の区別なく挨拶をし、愛想が良いこと
・直属の上司だけでなく、他の上司にも気に入ってもらうこと

以上が、現時点での正社員になりやすい会社です。
正社員になりやすい(上司から推薦されやすい)人の傾向としては、正社員になりやすい年代は20代~30代前半で、仕事に対して他の誰よりも熱心であることが挙げられます。

トヨタやトヨタ系列の会社も正社員になりやすい会社ではありますが、トヨタについては、次項で詳しく紹介していきます。

期間工から超有名企業の正社員へ…


期間工から正社員を目指す人にとって、大手企業に就職できるというのは、とても憧れの強いものです。
そのなかでも、超有名企業であるトヨタ自動車なら、誰しもが知っているだけでなく、社会的信用もあり、それこそが正社員を目指す人が手に入れたいものではないでしょうか。

期間工が正社員になるための「正社員登用制度」は、トヨタ自動車でも設けられており、登用実績も多くあります。
では、トヨタ自動車の正社員登用制度とはどのようなものか、詳しく説明していきます。

トヨタ自動車では、期間工から正社員になるためには、期間工→準社員→正社員と段階を踏むことになります。
手順としては、まず『準社員登用試験』を受験し、期間工としての期間を満了した後から3ヵ月間準社員として働き、準社員期間中の働きぶりなどに問題がなければ、面接をして合格すれば、晴れて正社員となれるのです。

準社員登用試験の受験資格として、次の2つが挙げられます。
1.期間工として、継続して1年以上働いていること
2.上司からの推薦があること

他のメーカーでは、受験資格が揃ったら、指定された日時に筆記試験や面接を受けることができます。そして、試験結果が合格ラインに達していれば、正社員となれるのです。
しかし、トヨタの場合は、筆記試験や面接に加えて「推薦者である上司からの評価」が試験の結果を左右します。
つまり、上司からの推薦で登用試験を受けることができても、この評価が高くなければ合格することは難しいとされているのです。

トヨタで長く期間工をしていて、受験資格の1に該当していれば、上司から「登用試験を受けないか」と声を掛けられるようです。
最初から正社員を目指してトヨタに入るのであれば、真面目に仕事を1年以上しておくことはもちろん、上司や周囲の人たちからの評価が良くなるように、自分なりに日頃からしっかりコミュニケーションを取る、創意工夫するなどの周到さが必要です。

特に、トヨタには仕事の改善案を出すという制度があり、準社員登用試験を受けたいのであれば、最低でも月5件の改善案を提出しておく必要があります。
これは、正社員になって会社に貢献したいという意識がどれだけあるかを、改善案の提出内容や件数で見られており、いわば内申書の点数に当たるようなものです。
持ち場の仕事をどれだけ真面目に取り組んでいても、この改善案が少ないがために、会社側から「あわよくば正社員になりたいだけの軽い気持ち」と受け取られ、登用試験で落ちることもあるのです。

準社員登用試験は、1月、4月、7月、10月の年4回実施されていますが、受験できるのは年1回までですから、期間工の期間満了となる2年11ヵ月の間に試験を受けられるチャンスはたった2回です。
この2回のチャンスをしっかりモノにするためには、期間工から入社したその日から不断の努力が不可欠です。

トヨタの準社員登用試験の内容は、1次、2次と試験が2回に分けて行われます。
〔1次試験〕
書類選考:履歴書の提出
筆記試験:SPI2、中学生レベルの国語・数学
〔2次試験〕
6人1組の集団面接

その後、人物調査として、次の事柄が調べられます。
・遅刻や休みの有無、出勤はギリギリにしていないかといった勤怠状況の確認
・提出した履歴書や職務経歴書の内容に虚偽がないかの調査
・家族に暴力団などの反社会的団体に所属している者がいないかの調査
・本人や家族に過激な反社会性思想などがないか、そういった活動をしていないかの調査
・国民の義務である納税を滞納したりしていないかの調査
・借金の有無の調査

これらの調査結果と試験結果、評価を総合して、合否が決まり、それが通知されるまで1ヵ月ほどかかります。

トヨタの期間工から正社員になるためには、こうした経緯を辿らなければなりません。
生半可な気持ちでは、正社員になることはできませんが、初日から目標を持って、真摯に努力を続けていれば、正社員になることはそれほど難しいことではありません。


ここまで、トヨタを含めたメーカーの正社員登用試験に関する話題を取り上げてきましたが、その採用率とはどれくらいなのでしょうか。
また、正社員登用試験の内容とは、一般的にどのようなものがあるのかも合わせて見てみましょう。

正社員登用試験の採用率


正社員登用試験の内容は、各会社によってさまざまですが、一般的には次のような内容になるようです。
・面接
・筆記試験(中学生レベルの国語、数学)
・SPI

ここでは筆記試験とSPIを分けて表記しましたが、SPIの問題中に含まれる国語要素、数学要素の問題のみを抽出して、筆記試験としているところもあります。

この「SPI」は、今や大手企業のように志願者が多い企業では、前述のトヨタでも活用されているように、さまざまな企業で導入されています。
SPIには、SPI2、SPI3とバージョンがありますが、SPIに「性格適性検査」の一部を修正したものがSPI2、性格適性検査に社会関係的側面と組織適応性を追加したものがSPI3です。
企業によって、いずれかが導入され、入社試験や内定後にテストが実施されることが多いようです。
SPIには3つのバージョンがありますが、現在ではこれらを含めて「SPI」と呼ばれています。

正社員登用試験で使われるSPIは、これらバージョンのいずれかになり、企業によって異なるため、どのSPIを受験することになるのかを調べておくと、対策が取りやすいでしょう。

SPI検査自体は、性格検査だけでも200問もある検査なので、SPIのうちどの検査項目が出るかは、受けてみないとわからないのが実情です。
国語要素や数学要素については、SPI問題集などで予習しておくことができます。
学力に不安があるのであれば、3ヵ月ほど前から練習をしておけば、本番になって焦ることにはならないはずです。
学力検査については、点数が悪いと採用されないこともあります。

SPI検査は、本来個人の能力や性格などを図るために取り入れられており、入社後に適材適所で配属を決めたり、また入社前では志願者が会社に適した人物であるかを調べるためのものでもあるため、性格検査など学力以外の適性検査については、対策を立てたところで、採用率が変わるものではありません。
ただし、問題に慣れておくことで、スムーズな回答ができるようになり、会社により自分を知ってもらうことができるようにはなります。

正社員採用試験では、SPI検査の他に面接が行われます。
ここで、ほとんどの会社では同じようなことが聞かれます。
〔面接での質問例〕
Q.当社で働いて、得た学びは何か教えてください。
Q.あなたの仕事について、どんな内容か説明をしてください。
Q.会社で頑張っている事柄について教えてください。
Q.あなたが正社員になったら、会社に対しどのような貢献ができますか。

これらの質問に対し、自分の言葉できちんと全て答えることができなければ、まず採用されないと思った方がいいでしょう。
それくらい、会社にとって経費をかけるだけの人材であることをアピールする場でもあるのです。

採用率を上げたければ、
・SPI検査の学力検査の予習をしっかりしてやっておく
・面接時に慌てないよう、シミュレーションをしっかりやっておく
この2点に重点を絞って練習しておけば、まず試験の結果で不合格ということにはならないでしょう。

これら試験で合格すれば、期間工の契約終了後、正社員として再契約することになります。


では、期間工から正社員を目指そうとしたときに年齢制限というものはあるのでしょうか。
あるとすれば、それは一体何歳までなら正社員を目指せるのか、見ていきましょう。

正社員を目指せる期間工の年齢はいくつまで?


期間工から正社員を目指すとき、気になるのは年齢に制限があるのかどうか。
新卒者が正社員を目指すのと違い、期間工の年代は20代~50代と幅広い年代がいます。
そのなかで、正社員を目指したいと考えても、年齢的に将来性があるかどうかなどといった会社が求める人材から外れてしまうこともあります。

多くの企業では、30代前半くらいまでを目安に正社員登用を行っているようです。
それでも、40代でも期間工から正社員になっている人もいます。

会社としては、20代のように将来性ある若者を正社員として受け入れたいのは当然です。
しかし、30代・40代でも、十二分に会社へ貢献できると見受けられる期間工に対して、正社員として受け入れている会社もあります。その代表として、アイシンがあります。

若いから正社員になれるのではなく、結局のところ「どれだけ会社に貢献できる人物か」という点が重視されるのです。
そのため、30代・40代でも、与えられたことだけをただ黙々とこなす人物よりも、与えらえたこと+αで働き、周囲と協力的関係を築ける人物であれば、ただの「材料(人材)」ではなく「財源(人財)」として会社に置いておきたいと考えます。

もちろん、会社によっては正社員登用試験の応募条件として「35歳まで」といった年齢制限を設けているところもあります。
年齢を重ねれば重ねるほど、期間工から正社員になることは難しくなるのは、将来性だけでなく体力面や精神的な柔軟性といった点においても、若い期間工に比べて衰えが生じてくるからです。
期間工から正社員登用試験を受ける人のなかには、「あわよくば」「記念受験」などのように捉えている人もいるようですが、年齢が上がれば「あわよくば」はありません。
それだけ、年齢を重ねた期間工にとって、正社員への道が険しいのです。

年齢制限がない会社で、30代後半や40代で期間工から正社員を目指すのであれば、真面目に働く・会社の活動に積極的に参加する・創意工夫を怠らない・周囲と協力するということを、自分より若い期間工に負けないくらいに行っていく努力が必要です。
この努力を誰よりもできた人だけが、正社員への道が開かれるのです。


では、もし期間工から正社員になった場合、年収やボーナスといった給与面はどのように変わるのでしょうか。

正社員の期間工の年収やボーナスについて


期間工から正社員になったら、年収やボーナスなどの給与面はどのように変わるのでしょうか。
期間工のときと比較して、見てみます。

勤続年数での年収は?


【期間工の場合】
期間工は、勤続年数や経験によって、年収が変わってきます。
これには、期間満了金や慰労金という報酬金が関わっています。
期間工は、3ヵ月から6ヵ月という契約を更新し、2年11ヵ月まで契約を繰り返していきますが、その契約更新に伴い満了金や慰労金などの報酬金額が上がっていきます。
日給は一律ですが、この報酬金が変わることによって年収が約350万円~約500万円ほどになります。

【正社員の場合】
正社員には、当然ながら期間工のような報酬金はありません。
そのため、基本給与+残業・深夜+休日出勤+皆勤手当等に夏季・冬季の賞与が年収の内訳となります。
正社員の場合、基本給与が年齢給となることが多いようです。
そのため、20代、30代、40代と年齢を重ねると給料が高くなっていくようです。
しかし、期間工から正社員になった場合、新卒者の年齢給とは違い、新卒者と同じような給料>となるようです。
そのため、年収も新卒で入社した人と比べると若干低くなるようです。
〔新卒で入社した人の年収〕
20代、30代:300万円~500万円
40代: 500万円~750万円

このことから、期間工から正社員になっても、最初の2~3年は期間工時代と大差ない年収となるようです。

月収はどれくらい変わる?


【期間工の場合】
期間工の場合、時給制もしくは日給制です。
シフトによって昼勤・夜勤を週交代で行うため、夜勤時には深夜手当が付きます。また、業務によって残業代が発生したり、休日出勤手当が付いたりします。
平均して、月収30万円~40万円ほどになります。

【正社員の場合】
正社員になると、月給制となります。
期間工同様に、昼勤・夜勤を週交代で行いますので、夜勤時には深夜手当が付いたり、残業や休日出勤も付きます。
期間工から正社員になりたての場合であれば、期間工とさほど変わらない金額となるようです。
ただ、満了金や慰労金がなくなるため、月によっての変動はさほどないようですから、月収は約30万円前後となるようです。

ボーナスはいくらぐらい?


【期間工の場合】
期間工には、そもそもボーナスがありません。
その代わりに、満了金や慰労金といった報酬金が支払われ、会社によっては夏季手当といって10万円にも満たない金額が支給されます。
報酬金:約20万円~約40万円

【正社員の場合】
正社員になると、ボーナスが付くようになります。
その金額は、会社の業績などにもよりますが、だいたい3ヵ月分程度が夏と冬の年2回支給されるようになります。
多いところでは、5ヶ月分近いボーナスが支給されることもあるようです。
3ヵ月分程度ということは、約90万円ほどが支給されるということですので、期間工の報酬金も多いとはいえ、正社員がもらえるボーナスの金額を考えれば、明らかに差があることがわかります。

このように比較してみると、月収面においては大きな差はないものの、ボーナスによって大きな差が出るようです。

それでは、最後に期間工から正社員を目指す皆さんにとって、重要なポイントについてもう一度まとめておきます。

期間工から正社員になるためには「入社日から試験は始まっている」意識が必要


期間工から正社員になるためのポイントについて、項目に分けて説明をしてきました。
そのポイントを、もう一度まとめておきます。
・会社を選ぶときは「正社員登用制度あり」で、「登用実績がある」ところを選ぶこと。
・正社員登用試験を受けられるチャンスには限りがあること。
・正社員登用試験を受けるには、「誰よりも仕事を正確に効率良く幅広く行えるようになっておく」「上司や周囲からの良い評価を得る」ことが重要
・正社員登用試験対策は、学力試験の予習と面接の質疑応答シミュレーションを怠らないこと

期間工から正社員になるのは、どんな年代でも楽なことではありません。
年代が上がれば当然採用率は低くなりますが、決してゼロではありません。
本気で期間工から正社員を目指すのであれば、入社したその日から登用試験は始まっていると考え、日々を過ごしてください。

あわよくばで正社員が狙えるほど会社は甘くありませんが、本気の努力ができる人物であれば、会社にとって有益な人物と評されるはずです。
そうすれば、きっと上司から受験への声がかかることでしょう。

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